青色申告とは

青色申告をすることを税務署に届出した上で、日々の取引を一定の帳簿に記帳することにより所得税・住民税等の税負担が軽減される有利な制度です。
所得税の確定申告には青色申告と白色申告があります。所得税は納税者自らが毎日の収支状況を記帳し、その上で所得を計算し申告納税を行うものです。 税法上、青色申告は白色申告にはない様々な特典や特色があり、納税者にとっての青色申告は「節税の原点」ともいえるでしょう。
記帳は経営・財務管理のバロメーターであり事業内容を的確に把握し経営の改善・合理化などを図るための貴重なデータであり正確さが求められます。

青色申告の特典

青色申告には税制上の各種特典がありますが、主な特典を白色申告との比較でご紹介いたします。

項 目 青色申告 白色申告
貸倒引当金 個別評価方式又は一括評価で売掛金等の貸倒れによる損失見込額を必要経費に計上可能 個別評価方式のみ適用
専従者給与 一定の届出により専従者給与支給額全額を必要経費に計上可能 1人最高50万円(配偶者86万円)を限度として控除可能
青色申告特別控除 複式簿記、貸借対照表他決算書提出で 55万円
上記+電子申告又は電子帳簿保存で 65万円
(不動産業賃貸業は事業規模で制限有)
簡易帳簿記帳で10万円
適用なし
損失の繰越控除 純損失発生時、翌年以後3年間の黒字の所得から繰越控除可能 変動所得または被災事業用資産の損失に限り繰越控除可能
純損失の繰戻還付 純損失発生時、前年分の税金から繰戻還付 適用なし

青色申告の対象者

◆小売業・卸売業・サービス業・建設業・農業・漁業・自由業などの事業を行っている人
◆住宅・アパート・店舗・土地の貸付を行っている人
◆山林の伐採や譲渡による山林を所有する人

青色申告を行うためには

青色申告をしようとする方は、原則としてその年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を所轄税務署に提出が必要です。
また、年の途中で新規に事業を始めた場合、事業を始めた日から2ヶ月以内に提出して下さい。
申請については当青色申告会にご相談下さい。

青色申告に必要な帳簿とは

青色申告者は税法上定められた帳簿を記帳していくことの義務が課せられております。 具体的には複式帳簿による記帳が求められております。また、簡易帳簿方式によることもできます。
標準簡易帳簿は現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳・その他債権債務記入帳などが必要です。

区 分 備付帳簿
複式簿記(65万円控除) 仕訳帳・総勘定元帳 など
簡易帳簿(10万円控除) 現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳 など